chofutaroメモ

ソフトウェアエンジニアによるソフトウェアエンジニアのためのメモ書き

仮想環境を使い始めました

Debianを比較的サクサク動かせる無料の仮想化環境としてVirtualBoxを使い始めました。VirtualPCVMWareと使ってみましたが、もうVirtualBox以外考えられません。

なぜ仮想化環境を使うか?

これまであまり仮想化環境には興味がありませんでした。用途が分かっていなかったためだと思います。しかし一旦使い始めるとその可能性の大きさに驚いています。既にお使いの方には”何をいまさら”だと思いますが、そうでもない方もいると思うので、仮想化環境初心者の私から見て”これだから止められない”というものを数点挙げておきます。

以下、仮想化環境=VirtualBoxです。

実マシンを何台も準備する必要が無い

仮想化環境が実用に耐えなかった時代は、サーバ=Solaris*1&RedHad Linux、クライアント=WindowsXP〜Windows7という開発環境を構築する場合、それぞれマシンを準備して環境構築していたと思います。仮想化環境の場合は物理的なマシンは不要です。VirtualBoxの場合はホストオンリー・ネットワーク・アダプタという仮想ネットワークがあるため、ネットワークさえも実物を準備する必要がありません。クライアント・サーバ・システムや複数のコンピュータからなるシステムを構築する場合は重宝するはずです。

仮想とは言えゲストOSは必要なだけメモリを使用しますから、ホストOSにはそれを上回るメモリが搭載されている必要があります。最近のメモリはずいぶん安価なのでメモリ容量はあまり問題にならないでしょう。問題になるとすればホストOSのメモリ空間サイズです。32ビットWindowsの場合は4GB弱が限界だったはずなので、仮想化環境に割り当てられるメモリサイズは限られます。64ビットOSがお薦めです。

お気に入り環境・状態を何台でも複製できる/やり直せる

VirtualBoxはゲストOSに与えるHDDに対いて”可変長ディスク”という方式を割り当てることができます。これは実際に使用している領域分しかホストOSのHDDを使わないという方式です。つまり、ゲストOSインストール直後のHDD使用量はせいぜい数GBだと思います。250GBのHDDを搭載した仮想化環境であってもVirtualBoxであれば、インストール直後はホストOSのHDDのうち数GBしか使用しません。

この方式のおかげでインストール直後の仮想化環境をバックアップしてもLinuxであれば2〜3GB程度です。Windowsであればもうちょっと必要ですがDVDやBDに保存しておくことができます。ちなみにVirtualBoxでは仮想化環境のバックアップイメージのことを”アプライアンス”と呼びます。

VirtualBoxアプライアンスのインポート機能を使ってバックアップしていた仮想化環境を再現することができます。いろいろ試した後インストール直後の状態に戻すことも、テストが終わったらまっさらなテスト環境で始めることも簡単にできてしまいます。アプライアンスを戻すのはちょっと時間がかかりますがそれでも10分程度です。

必要なもの

VirtualBoxを使う際に必要なものはハイスペックなPCだけです。同時実行するゲストOS(CPU)の数だけのコア(スレッド)数を持つプロセッサと、ゲストOS全てに必要なメモリを割り当てられるだけのメモリ容量があれば十分です。一般的な用途ではそれ以外は必要無いでしょう。

後はOracle VirtualBoxのサイトからVirtualBoxをダウンロードしてインストールするだけです。VirtualBoxGNU General Public License (GPL) Version2でライセンスされているようです。いわゆるフリーソフトウェアですので無料で使わせていただくことが可能です。

所感

WindowsやLinuxの開発ではVirtualBoxがとても有効であると考えられます。特にいろんな環境をターゲットとされている方々には欠かせないツールとなるのではないでしょうか。

*1:Solarisの場合はIntel CPU版ならばいいのですがSPARC CPUならばQEMU等を使わないと目的を達成できません。